パイプスモーキングの醍醐味は様々な個性のtobaccoの味わいが楽しめることです。
あまりに種類が多く、味わいや特徴が忘却の彼方に消えてしまったものも多々あり
自分の備忘録のためにテイスティングノートをつけ始めました。

パイプ葉は個人の嗜好性や飲み物、時間帯、体調、パイプによってもかなり変わります。
なるべく主観に流れないように書くよう注意は払っているつもりですが、あくまでも参考程度にされてください。お役に立てれば幸いです。
ついでにシガーやRYO、ウイスキーについても少し触れています。

2014年10月11日土曜日

Danish Black Vanilla Mixture


ダニッシュ・ブラックバニラ(ミクスチャー)
バーレー、バージニア、マダガスカルバニラ
原産国:デンマーク

所用で新幹線に乗る直前にモールを忘れたことに気が付き、駅前のタバコ屋さんに寄る
ついでに掴んでレジに持って行ったのが、ブラックバニラ(パウチ)。

普段僕は着香系特にバニラ物はあまり喫わないのだけれど、旅先だしたまにはいいかと思い久しぶりに試してみることに。


パイプをやらない人からすれば、パイプの煙(ルームノート)と言えばバニラのイメージが強いと思う。
あま〜い匂いがどこからともなく漂ってくると思えば、髭をたくわえたおじいさんがパイプを咥えていた……というような光景を、子供の頃の僕にも覚えがある。

で、それはイメージだけではなく、コンチネンタル系のパイプ葉の多くは、多寡を問わずバニラが加香されていたりする。そうでなければチョコレート。
それは何と言っても生葉の香りに強烈に反映される。
バニラ入りのクリームのような甘い香りが漂い、それがtobaccoであることを忘れてしまうほどだ。
もう一つ得体のしれない香りがする。どことなく薬臭くてルートビアのような感じもする。

葉様はブラウンバージニアとバーレーのミクスチュア。もちろんバニラのケーシングがたっぷりされている。やや乾燥気味だがデンマーク葉の標準。
火付き、火持ち共に全く問題ない。コンチネンタルはこの辺については全く何も考える必要もなく、ただパイプをパウチに突っ込んで詰めて火を付けられる楽ちんさがいい。

tobaccoとしての味はさして特徴のない凡庸なものだ。
甘いという訳でもなく、辛いというわけでもない中庸。甘いという評価もあるが、これはtobaccoの甘さではない。喫っているうちに苦味を感じてくる人工系の甘さだ。さもなくばバニラの苦味。

序盤はバニラのアロマに満たされてかなりのコクを感じるが、中盤ぐらいから早くも飽きが来てしまう。同時にやや酸味のあるアロマが顔を出してくる。この酸味アロマの原因は分からないが、決していいものではなく、なんとなく食べ物が変質したような嫌気を持っている。煙量はとても多い。
ルームノートもすごいことになる。終盤も大きな変化はなく終了。

バニラの着香がかなりパンチのある強力なものだから好きな人にとっては好ましいかもしれない。
ただ個人的には一度喫ったら向こう一ヶ月はもういいやという感じになる。盛大に燃えるために喫煙時間も短めなのがちょっと気になる。嗅覚も麻痺する。
同じ銘柄でフレークもあるので、そのうち試してみたい。

舌荒れの危険あり。ニコチン感は中ぐらい。
合う飲み物はカフェオレ。
時間帯は夜。

1000円/40g(2014)

  1. 生葉芳香 弱←○○○○○○○○★→強
  2. 甘  み 少←○○○○★○○○○→多
  3. 味の濃淡 淡←○★○○○○○○○→濃
  4. 熟成感  若←○★○○○○○○○→熟
  5. アロマ  淡←○○○○○○○○★→濃
  6. 満喫感  弱←○★○○○○○○○→強
  7. 舌アレ度 弱←○○○○○○★○○→強
  8. 火持ち度 悪←○○○○○○○★○→良
  9. 常  喫 無←○★○○○○○○○→有
  10. 個  性 弱←○○○○★○○○○→強

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