パイプスモーキングの醍醐味は様々な個性のtobaccoの味わいが楽しめることです。
あまりに種類が多く、味わいや特徴が忘却の彼方に消えてしまったものも多々あり
自分の備忘録のためにテイスティングノートをつけ始めました。

パイプ葉は個人の嗜好性や飲み物、時間帯、体調、パイプによってもかなり変わります。
なるべく主観に流れないように書くよう注意は払っているつもりですが、あくまでも参考程度にされてください。お役に立てれば幸いです。
ついでにシガーやRYO、ウイスキーについても少し触れています。

2015年1月12日月曜日

SamuelGawith Kendal Cream Delux Flake


サミュエルガーウィズ・ケンダルクリーム・デラックスフレーク
使用葉:ヴァージニア、バーレー
原産国:イギリス
価格:1900円

2015年最初に開封したのがケンダルクリーム。幕開けにふさわしい素晴らしい葉。

葉様は分厚いフレーク。香りは一言で言えば「生八ツ橋」。つまりは香りづけに少なくともトンカビーンズとシナモンが使用されていることは間違いない。さらにバニラの香りもほんのりするが、バニラそのものではなくラムやウイスキーのカスク香に近い。

火付きにはやや工夫が要るが、フレークがややブロークン気味なので極力フレークのままねじ込んで味わいたい。一度安定してしまえば火持ちはそう悪くない。フレークが厚く大きいので、パイプもボウルの大きめのものを選びたい。標準的な19mmボウルなら半分ぐらいでちょうどいい。

序盤、ねっとりとした煙とほんのりと甘いヴァージニアの喫味が心地よい。アロマはトンカビーンズのフレーバーがもわっと鼻腔を包む。時折きのこのような、山菜のような不思議なアロマが顔を覗かせる。

中盤、クリーミーさが出てきてケンダル「クリーム」の名前に得心のゆく味わい。サミュエルガーウィスの葉を味わう幸福を感じる。サミュエルガーウィスの葉でバーレーがブレンドされているものはこれ以外に味わった事がないが、元々バーレーがあまり好きでない僕でも素晴らしいと感じる。木の香りと華やいだ草花に包まれたような香りが交互に来た後で葉巻のようなアロマとルームノートが顔を覗かせ心地良い。

終盤、ややキックが強くなるが、濃厚でクリーミーな喫味は変わらない。バター、ナッツ、ブランデーケーキのようなこってりとした喫味と、それにも増してふくよかで複雑なアロマに酔いしれているうちに終了。満足感がかなり深い。

この葉は、他メーカーのどんな葉にもあまり似ていない。全体的なニュアンスは同社の1792フレークが一番近いが、パンチのある1792に較べてずっと洗練されていて、かつマイルドにも関わらず、アロマはより深くたっぷりとしていて底付きがない。

明らかにパイプ上級者のためのtobaccoで、喫う度にいろんな発見をする。本当にリラックスしたい夜に、好きなお酒と一緒にゆっくりと味わいたいtobaccoだと思う。

時間帯は夜〜深夜。合う飲み物はウイスキー、ブランデーなど。ニコチン酔いの可能性はややあり。舌荒れの可能性は低い方。

  1. 生葉芳香 弱←○○○○○○★○○→強
  2. 甘  み 弱←○○○○○★○○○→甘
  3. 味の濃淡 淡←○○○○○○○★○→濃
  4. 熟成感  若←○○○○○○★○○→熟
  5. アロマ  淡←○○○○○○○★○→濃
  6. 満喫感  弱←○○○○○○★○○→強
  7. 舌アレ度 弱←○○★○○○○○○→強
  8. 火持ち度 悪←○○○○★○○○○→良
  9. 常喫可能 無←○○○○★○○○○→有
  10. 個  性 弱←○○○○○○○★○→強



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