パイプスモーキングの醍醐味は様々な個性のtobaccoの味わいが楽しめることです。
あまりに種類が多く、味わいや特徴が忘却の彼方に消えてしまったものも多々あり
自分の備忘録のためにテイスティングノートをつけ始めました。

パイプ葉は個人の嗜好性や飲み物、時間帯、体調、パイプによってもかなり変わります。
なるべく主観に流れないように書くよう注意は払っているつもりですが、あくまでも参考程度にされてください。お役に立てれば幸いです。
ついでにシガーやRYO、ウイスキーについても少し触れています。
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2015年1月15日木曜日

MacBaren Virginia Flake


マクバレン・ヴァージニア・フレーク
使用葉:バージニア
原産国:デンマーク
価格:1800円/50g(2015)


年末、ストックが底をつきかけていた事を気にかけながらなかなか時間が取れずにいたが、やっと合間を縫って行きつけのタバコ屋さんへ。とりあえず小さめの缶/フレーク/バージニアの3条件で引っ掴んできたのがこれ。買ってからマクバレンのロゴに気づいた。


開缶すると非常に整ったフレークが並んでいる。明るい色のバージニア。ブラウンとオレンジのブレンド。乾燥気味。
バージニア特有の芳香…いや、もう少し蜂蜜か洋酒か何かでうっすらとケーシングしているような、ピースにとても近い香り。

とりあえず4つ折りにしてパイプにねじ込む。薄くて整っているので、標準的なサイズのパイプで一枚すっきり収まる。
火付き、火付とも非常に良い。


序盤、クセのない素直な香り。ヘイ(干し草)タイプ…というよりシガレット葉をパイプに詰め込んで喫っているような感覚に近い。
中盤、微かにあったはずの甘味が消えている。味がなく喫っているうちに自分がバージニアを喫っていた事を忘れていることに気づく。
終盤、これといったクライマックスもなく終了。

非常にシンプルである。マイルドで喫いやすい。その分味もアロマも薄い。取り立てて欠点はない。かといって特徴もない。捉えるべき個性が見当たらないのだ。全てが中庸。ヴァージニアと銘打っていながら、ヴァージニアの甘さやクリーミーさを味わうには若干のキャラ不足という面は否めない。
あるいはパイプ葉らしいクセがニガテな人やシガレット常喫の人にとってはこういう選択肢もありかもしれない。
いや、逆に考えよう。たまに喫いたくなるシガレットの紙臭さがどうしても馴染めないなら、この葉はおすすめ。

パイプやフレークが初めての人にとっても火付きの良さや扱いやすさという点でいい。ただ同社にはこれより500円以上も安い価格でVirginia No.1というポーチの葉があって、そちらもまた取り立てて個性のない葉ではあるけれどコストパフォーマンスのいい葉が控えているので、どうもこのフレークは輪郭のはっきりした決め手に欠けるようではある。

舌焼けの危険性は中程度。合う飲み物はコーヒー、紅茶、水。

  1. 生葉芳香 弱←○○○○★○○○○→強
  2. 甘  み 弱←○○○○○★○○○→甘
  3. 味の濃淡 淡←○○★○○○○○○→濃
  4. 熟成感  若←★○○○○○○○○→熟
  5. アロマ  淡←○★○○○○○○○→濃
  6. 満喫感  弱←○★○○○○○○○→強
  7. 舌アレ度 弱←○○○○○★○○○→強
  8. 火持ち度 悪←○○○○○○○★○→良
  9. 常喫可能 無←○○○○★○○○○→有
  10. 個  性 弱←○○★○○○○○○→強

2014年9月12日金曜日

桃山II (Momoyama II)




桃山II
バージニア他 着香
原産国:デンマーク
ブランド:日本(JT)

日本たばこ(旧専売公社)にはイギリス風ミクスチュアの「飛鳥」とコンチネンタル風着香系ミクスチュアの「桃山」という二つパイプたばこがあった。

現在も、デンマークのマクバレン社のOEMで販売が続けられて、それぞれ「飛鳥II」「桃山II」という名前になっている。

2014年11月から桃山は「桃山III」にモデルチェンジするというので、その前に「II」を味わっておきたいと思う。

葉様はリボンカットのミクスチュア。開封した瞬間、甘い洋酒漬けのような芳香が広がる。「ん?」と思い当たり注意深く嗅いで見る。

SweetDublinとよく似ている。似ているがもっと華やかで明らかに着香系という感じだ。

補足情報を求めて複数のテイスティングのサイトを巡ると「ラム着香」という言葉に複数つき当たる。

先入観を持って嗅げば確かにラムと言えなくもないが、ラム酒好きの僕からするとこれを「おお!ラムだねえ」と言うのはちょっとはばかられる。

桃山IIのこれは、ラムといってもおそらく廃糖蜜によるスピリッツとカラメル、フルーツ香料による着香と思われる。まあ、それでもウソにはならないのだが、ゴールデンバットにせよ桃山にせよ「ラムの香りがします」と軽々しく表現はできない。

ただしこの洋酒的な芳香は決してけれん味のあるものではなく、他の着香系tobaccoに比べたらよく抑制の効いた穏やかな感じで好感が持て、燻らした時のアロマにその特徴がよく現れる。

火付きも火持ちも申し分ない。ほぐしも馴染ませも要らず、無造作にパイプに詰めても何の苦労もなく喫える。

序盤はやや複雑なアロマが支配する。干し草、カラメル、ぶどうの香り。煙量は多めだが、総じてマイルド。
喫味はとても軽い。軽いというより、第一印象は「味がない」である。バージニアの甘さを期待するとやや肩透かしを食らうかもしれない。

中盤は、如何にもタバコらしいアロマに変化してゆく。喫味にも「当たり」のゴールデンバットを燻らした時のような、微かだがキレのよい甘さが出てくる。
時折ほのかな酸味が顔を覗かせる。

スピリッツによるケーシングの良さが現れるのはこの辺で、とてもバランスの良い熟成感が喫味とアロマの両方からじわりじわりと顔を出してくる。

終盤は早めにやってくる。アロマは相変わらず好感が持てるが、喫味の方はエグみ、辛味が支配し始め、舌荒れの予感が迫る。この辺は他のコンチネンタル系のミクスチュアと同様。
ニコチン酔いの危険性はない。舌荒れはややある。パイプは大きめのものがおすすめ。

良くも悪くもマクバレンのtobaccoだが、日本人好みの優しいtobaccoであるとも言える。
総じてアロマが朗らかで良い。タバコらしさを失わず明るい感じだ。半面喫味の奥行きはない。奥行きはないが飽きもこない。逆を返せば喫味に余計な味がない分、初めてパイプを始める人のための導入tobaccoとしても優れていると思う。チェーンスモークも全く抵抗がない。

これがもし、もう少し生葉の着香を抑え気味にして、バージニア本来の甘みが少しばかり増したらもっと素晴らしいtobaccoになるに違いない。
桃山IIIへのモデルチェンジがそうであるように願う。


時間帯は朝〜昼。
合う飲み物は水、紅茶、コーヒー。

1290円/50g(2014)

  1. 生葉芳香 弱←○○○○○★○○○→強
  2. 甘  み 少←○○★○○○○○○→多
  3. 味の濃淡 淡←○★○○○○○○○→濃
  4. 熟成感  若←○★○○○○○○○→熟
  5. アロマ  淡←○○○○○★○○○→濃
  6. 満喫感  弱←○★○○○○○○○→強
  7. 舌アレ度 弱←○○○○○○★○○→強
  8. 火持ち度 悪←○○○○○○○★○→良
  9. 常  喫 無←○○○○○★○○○→有
  10. 個  性 弱←○○○○★○○○○→強



2014年6月20日金曜日

MacBaren Virginia No.1




バージニア(無着香)


葉巻に比べると、パイプの味わいというのはややドンクサイところがあるなあと、常々思っている。

葉巻はご飯に例えると、コシヒカリ、あきたこまち、ひとめぼれ etc.etc...
品種産地素性の違いは大きい。そして炊き方一つでもう全く違う。と同時にそれを見極めるには感覚器官の微妙なセンサーを動員せざるを得ない。

だけどパイプ葉というのは、その違いがチャーハンかお茶漬けか丼ものか、といった調理法の違いのようなところがある。
逆に言えば、同じものをいつも同じ味わいでという訳にいかない。気候、体調、TPOに左右されたり、コラボするものでまるで違ったり。
夏の暑い日、バテ気味の時に焼き肉丼はキツイけれど、お茶漬けならいける。冷や汁ならなおさら…パイプ葉にはそんなところがある。

だからパイプ葉には絶対的優劣を付けるのはかなり難しい。ワインや葉巻のような絶対的テイスティングレビューがどうしてもパイプには似合わない。というか、しないほうがいい。レビューも十人十色だ。鍋の後の雑炊に入れる卵はかき混ぜるかそのままか、そのぐらいどうでもいいような評価の個人差が出る。それでいいと思っている。


バージニアNo.1は、そんなパイプタバコの中でも珍しく「コシヒカリ一番」とわざわざ銘打っている葉。
着香もキャベンディッシュもされていない、おそらく最低限の熟成のみで加圧〜カットされている。白飯でお召し上がり下さいというところか。

葉様は圧縮した後のフレークカットで湿度はそこそこ。もみほぐしせず、そのままの状態で丁寧に(かつ緩めに)詰めていった方が火持ちも味も良い。火持ちのコツは縦に詰めていくことと空気の通りを通常より良くした状態にすること。

できれば少し加湿または保湿した状態で保管して、取り出した時にもみほぐす代わりに室温で数分自然乾燥させつつ火をつけるといい。火持ちはとても良い。
うまく吸えれば最初からジェラートかシャーベットのような軽い甘みが口の中に広がる。煙量はやや多めでアロマは小さいが若々しい。
ルームノートも若く熟成されていないタバコの匂い。
舌焼けの可能性は高いので、努めてスローバーニングを心がける必要あり。

中盤以降、アロマがややこってりしたものに変化していく。
味は単調で、穏やかな甘味が続く。
飽きは少ない。
シガレットからパイプに移行する人にとっては入りやすい葉だと思う。
ただし熟成が足りないのかニコチンがやや多めの感。人によっては酔いがあるかも。

総じて爽やかな葉。はっきりした味気は少ないが、日本的な淡白さと甘さ。
シャグでいうところのアメリカンスピリット、特にペリクに似ている。
もみほぐしが要らないのも気軽。
ボウルの大きさは問わない。

朝〜昼食後に良い。逆に夜には合わない。
合う飲み物は、コーヒー、紅茶、水。
1230円/50g(2014年)

  1. 生葉芳香 弱←★○○○○○○○○→強
  2. 甘  み 弱←○○○○○★○○○→甘
  3. 味の濃淡 淡←○○★○○○○○○→濃
  4. 熟成感  若←★○○○○○○○○→熟
  5. アロマ  淡←○★○○○○○○○→濃
  6. 満喫感  弱←○○○○○○○★○→強
  7. 舌アレ度 弱←○○○○○○★○○→強
  8. 火持ち度 悪←○○○○○★○○○→良
  9. 常喫可能 無←○○○○○○★○○→有
  10. 個  性 弱←○○★○○○○○○→強