パイプスモーキングの醍醐味は様々な個性のtobaccoの味わいが楽しめることです。
あまりに種類が多く、味わいや特徴が忘却の彼方に消えてしまったものも多々あり
自分の備忘録のためにテイスティングノートをつけ始めました。

パイプ葉は個人の嗜好性や飲み物、時間帯、体調、パイプによってもかなり変わります。
なるべく主観に流れないように書くよう注意は払っているつもりですが、あくまでも参考程度にされてください。お役に立てれば幸いです。
ついでにシガーやRYO、ウイスキーについても少し触れています。
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2014年9月14日日曜日

BC 1320 (Alhambra)




名称:ブッショカン・1320(アルハンブラ)
形状:フルベント
製造国:フランス
ボウルチャンバー:内径20mm、深さ40mm
フィルター:9mm
平均喫煙時間:90分以上

BC(ブッショカン)はフランス最大のパイプメーカーで、普及品から高級ラインまで数多くのバリエーションがある。
昔パイプを始めた頃からBCにはお世話になっているが、普及品でもブライヤーの品質が良く、またフォルムも手に馴染むオリジナルデザインが多く、この1320もまた手放せない愛用品になっている。

1320は前出のピーターソンと少し似た煙道のシステムを持っている。全く同じではないが、やはりボウルから流れる煙は直接マウスピースに繋がるのではなくジュース溜まりを経るようになっている。
このオリジナルシステムはやもするとピーターソンを凌ぐのではないかと思わせるほど良い。もちろんドローイング時のジュース混入は皆無。

やや大径でしかも深いボウルは、どっしりとした喫味が特徴で、tobaccoの本来の味を最大限に引き出してくれる。またクールスモーキング&スロースモーキングも容易でフレークの場合2時間をゆうに超える喫煙が可能だ。

外観上もう一つの大きな特徴に、マウスピースのリップ幅が通常より広い事が挙げられる。一般的なパイプのリップより2mm以上広い。咥えた時の安定感は抜群でパイプの大きさを感じさせない快適さがある。またそれが煙量を多くしてくれるので喫味が豊かになる。

ベントの良さは、なんといっても煙道の長さを稼ぎながら、ボウルから立ち上るアロマもしっかりと味わえるところにある。
この1320は咥えた時にボウルがやや顔に向かって開くようになっており、理想的なフォルムをしている。

このパイプの欠点は煙道の掃除時ぐらいだろうか。煙道がストレートではないため常にシャンクとマウスピースを外して行う必要がある。しかもテーパ式ではなくねじ込み式なので、扱いには注意が必要だ。
9mmチャコールフィルターが使えるがもちろん外して使った方が良い。






2014年8月3日日曜日

Peterson System Standard 303


名称:ピーターソンシステムスタンダード303
形状:アップルベント型
製造国:アイルランド
ボウルチャンバー:内径約19mm、深さ約31mm 
フィルター:なし
平均喫煙時間:約80分。


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初めに言い訳すると、僕はあまりパイプにこだわりは持ってません。
パイプをコレクションするより、一種類でも多くのtobaccoを味わいたいのです。

一方ではパイプの形状や出来不出来によって喫味が大きく変わるという認識は人一倍持ってもいます。
自分のローテーションとバリエーションのペースを考えると最終的に少なくとも20〜24本は必要だと思います。

パイプ生活中断期に愛用パイプを紛失してしまったこともありますが、まずは実用第一に揃えている途上です。
ただその増加率もせいぜい1ヶ月に1本のペースでとても自慢するような逸品はありません。

故にブログで紹介するまででもないと思っていましたが、パイプ葉についてあれこれ書いている以上、やはりそれをどのようなパイプで味わっているのか一応は書いておかないと片手落ちになるなあと思い、恥ずかしながら少しずつではありますが開陳することにしました。
普及品の求めやすいパイプばかりですので、これからパイプを始める方の参考になれればと願います。

初回はピーターソンシステムについて書きたいと思います。

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スタンダード303はピーターソンシステムのラインナップの基礎となる製品で、ピーターソンならではの典型的なフォルムを持っている。

ピーターソンシステムは変わり種のパイプで、他のパイプとはちょっと異なる構造をしている。
普通のパイプはボウル〜シャンク〜マウスピースまで煙道は一直線につながっている。

しかしピーターソンシステムはボウルからシャンクに抜ける煙道が、マウスピースの穴とは直線で繋がっておらず、オフセットしている。

正確には煙道は一度シャンクの中の部屋に斜めに出る。そこでエンド。その部屋にマウスピースの先端が伸びてきて、煙が出て行くようになっている。


この事がどういうメリットを生むかというと、ボウルから部屋(ジュースチャンバー)に入った煙が冷やされて、ジュース(※)はジュースチャンバーに溜まり、湿気は内壁に吸われる。結果としてドライで冷やされた煙だけを吸い込むことができる。
このことで、さほど気を使わなくてもドライ&クールスモークが可能になり誰にでも理想的なスモーキングができるというシステムだ。パテントも取得されている。

ピーターソンのメリットはなんといってもジュースを気にせず吸えること。だから湿りがちなイギリス葉には持ってこいだ。含水率の高いtobaccoでもイージーに喫うことができる。
ベント形状も理想的で、長時間咥えっぱなしでも疲れが少ない。

特に感心するのはパフィングの時だ。
普通のパイプでは、火持ちを復活させる時に行うパフィングは味を落とすし舌を荒れさせる原因にもなるのであんまり頻繁にはやらない。ところがピーターソンではパフィングしてもゆっくり燻らしている時と味の差がそれほどではない。
この事は良し悪しで、ついついふかし気味に吸う事になるため味がおおざっぱになったり喫煙時間がやたらと短くなったりすることにも繋がるので注意は必要だ。

あまり知られてないピーターソンの長所として、連続使用が可能という点があげられる。
これはシャンクとマウスピースがテーパ式で喫後割とすぐに外せることと、ジュースチャンバーの水分キャパシティが大きいことによる。

ワンボウル目の喫煙が終了したらマウスピースを外し、モールでボウル、煙道とマウスピースを掃除し、ジュースチャンバーの水分をテッシュなどで丁寧に拭きとる。そうすることで3ボウル分ぐらいなら喫味も火持ちも落ちずに喫える。ちなみにジュースチャンバーの完全な乾燥には約一日かかる。

パイプの完全な掃除は常にシャンクとマウスピースを外して行い、ジュースチャンバーの乾燥のために分解したまま保管する。
マウスピースの煙道ルートが独特なため、掃除には特殊なモールが必要と思われがちだが、実際は普通のモールで十分に貫通できる。コツは、モールの細い方をマウスピースのシャンク側から通し、くるくると回転させながら進めていく。

煙道がボウル最底部ではなくやや上についているため、吸い残しがやや多めになることがある。最後まで吸いたい時は葉を煙道側に寄せるなどの工夫が必要だが、そうした喫い方よりも、灰をなるべく捨てずに喫い、残り葉は潔く捨てた方が味が落ちずに済む。

マウスピースの形状は好き嫌いが分かれるかもしれない。他のパイプのように正面に煙の出口が開けられておらず、上付きでちょうど上顎にあたるので、舌荒れは起きにくいが上顎荒れが起きることがある。
またこのことにより味がダイレクトに舌に乗ってこないことがあるのと、ブロー&ドローの際タンギングできないので、息の調整、特にブローがなんとなくぞんざいになってくる。逆に言えばぞんざいな喫い方でもそれなりに喫えてしまうということが特徴で、逆に感覚的な操作はやや難しいパイプということは言える。

もうひとつついでにこれは製造工程の問題だが、ブライヤーを染料で染めているせいか掃除のたびにモールが盛大に赤く染まる。

ピーターソンシステムは、総じて本流に位置するパイプではないと思う。しかし一度このイージースモーキングを体験してしまうと手放せなくなることは確かだ。特にながら吸いの多い人、イギリスtobaccoを愛する人にとっては愛用になることは間違いないし、クールスモーキングとは何かということを把握するには最適なパイプだと思う。特にパイプを始めたばかりの人にとっては、パイプスモーキングの最初の壁を乗り越える大きな味方になってくれるはずだ。

合うtobaccoは主にイングリッシュミクスチャー系。




(※)ジュース:tobaccoの葉は水分を含んでいるので、燃えると水蒸気を発生させる。その水蒸気が煙道に溜まる苦い味の水のこと。口元まで上がってくることは滅多にないが、ジュルジュルとイヤな音を立てたり、喫味を損なう事がある。なるべくジュースが出ないようにゆっくり喫するのが基本だが、葉の個性によってはそれを気にする事自体が煩わしいこともある。






2014年5月31日土曜日

竹のシガリロホルダー


シガリロホルダー (2014)自作
材質:竹(マウスピースはナイロン市販物)

竹は煙道の素材としてはかなり優れていると思います。
ブライヤー(パイプの材料)よりもずっと。
余分なタールやジュースを吸い取り、煙温を下げてくれるから
クールスモーキングが格段にラクになるのです。

クールスモーキングとは、パイプや葉巻で一般的なのですが
煙温をなるべく下げる喫煙法で、口腔内喫煙では必須のセオリーです。
それが最も美味しく葉の味が分かります。

竹の弱点は燃えやすいので火皿には使えないことと、経年耐久性。
昔煙管全盛の頃に羅宇屋(煙管の煙道の修理交換を生業としていた業者)がたくさんいたのは

優れた煙管の煙道が竹製だったから。

シガリロ/シガレットホルダーの設計の重要点は、煙道の長さ。
クールスモーキングのためには長ければ長いほど良いのですが

(オードリーヘップバーンのティファニー…のスチルで有名なロングホルダーなど)
やはり普段から使える長さには自ずと限界があります。
単なる吸い口としての機能だけでなく

クールスモーキングというホルダー本来の機能が得られる
最低限界の長さを考慮した結果が写真のホルダーです。(全長にして約140mm)
市販の6mmフィルターも使えます。

この実験のために、ダビドゥフミニシガリロプラチナムを1箱灰にしました。

世界最高のシガリロの一つです。
シャンパンで言えば「ヴーヴ・クリコのロゼをグラスで」。

上の方に写っている白い筒は手巻きのシガレット。

2014年3月27日木曜日

パイプ


禁煙して15年が経ちます。
以来紙巻きタバコは一切やらなくなりました。
シガー(葉巻)は年に数本やります。ワインと同じです。
もちろんワインと一緒に吸うわけではありません。
そしてワインを飲むよりは機会はずっと少ないです。

学生の頃から喫煙文化が大好きで、普通のフィルター付きはもちろんですが、両切り、嗅ぎタバコ(スナッフィング)、噛みタバコ、シガー(葉巻)、シャグ(手巻き)、パイプと一通り手を出しました。
特にハマったのはパイプです。

パイプはシガーやスナッフィングと並び、文化として知る価値の大きなものだと今でも考えています。

本来、いわゆる悪習やニコ中としての喫煙習慣とは切り離して、ワインやチーズ、コーヒー等と同等に語られなければならないものです。
歴史と様式があり、食文化や芸術との関わりが深く、マナーがあります。
知れば深まる、知らなければ触れてはいけない、そういう挟持や敷居があります。
紳士の教養として、必要な時にはいつでもスマートにできなければならないものです。

しばらくの間、完全禁煙したり引っ越しを繰り返したりで道具を紛失してしまい、かなり長期間中断していましたが、最近いろんな思いと考えからパイプを復活しようと決めました。


マクロビや断食、自然療法等が好きな自分としてはかなり大きな決心です。

写真はイタリアのサヴィネリというメーカーの通称ビングス。ビリアード型ですが、シャンク(煙道)とマウスピースが長くスリムなシェイプをしています。
手前はタンパー(コンパニオン)といって、パイプには欠かせない道具です。ブッショカン(B.C)というフランスのパイプメーカーの安物ですが、日本製で品質は良くまあまあ使い勝手のよいものです。

大きな灰皿に見えるのは、園芸鉢用の受け皿です。喫煙具置き兼、詰める前の葉っぱ受けに使います。


マッチはダヴィドフというヨーロッパの最高級葉巻ブランドの葉巻専用の長尺マッチです。

600円もしますが中身は100円ショップで買えるものと同じです。
普段使ってる訳ではなく、写真を撮るのにパイプだけじゃ寂しかろうと思っておいてみましたが、やはりダヴィドフのロゴはサマになりますね。

ちなみに私が一番好きなシガーは、ハバナのモンテ・クリストの2番(ロブスト)と3番(コロナ)です。モンテ・クリストの一番の魅力は、生でも火を付けても共通して香る深いアロマです。
シガーの話はまた改めていつか。

この写真の他にパイプ用のタバコがあれば、パイプは簡単に始められます。