使用葉:バージニア
原産国:イギリス
価格:1900円/50g(2014)
日本の店頭で手に入るサミュエルガーウィスのフレークは9種あって、そのうち着香やブレンドなしのストレートバージニアを味わえるのは、フルバージニア、ベストブラウンフレーク、そしてこのゴールデングロウの3種。
この3種のストレートバージニアの位置関係は簡単に言えばストーブ(葉の加熱乾燥)と圧縮熟成の度合いで分けられる。
ゴールデングロウはその中でもっとも浅煎りで熟成も浅い。ゴールドバージニア(と銘打っている)というほどではないが、かなり素に近いバージニアの味が楽しめる。
青臭さはやや残るものの、バージニアとは本来こういう味わいのものだと教えてくれるような奥の深い味覚を刺激してくれる。
葉様はやや明るいブロークンフレーク。生葉の香りはまるでパンのような甘い芳香。
つまみ上げた葉はややしっとりしているが軽い。サミュエルガーウィスのフレークの中ではむしろ乾燥している部類に入るだろう。それでも開缶してから数日経ってからの方がストレスなく喫える。
少し手でほぐし、部屋の湿度に慣らしてから詰める。時間の目安はできれば30分以上。あまりほぐしきらずにかたまりも残しつつ詰めると火種も小さく済む。
ストレートバージニアに共通する欠点は「バイト」だ。相当気をつけてスロースモークしないと舌にきつい。それは舌荒れというよりも青臭さによる渋みとエグ味の刺激で、口腔内喫煙であるにも関わらず喉まで痛くなることさえある。
それ故神経質にドローしながらゆっくりと、しかも休み休み燻らせる事を余儀なくされる。バイトを最低限に防ぐためには火種を小さくすること。火種を小さくするためには「ラブ(ほぐし)」の度合いをなるべく少なくするのがいい。理想的にはフレークのまま詰めるのが良いが、乾燥と火持ちの兼ね合いもあるのでいろいろ見極めながらコツをつかむ必要がある。ちなみに火付き火持ちを気にするあまり念入りに揉むという方法もあるが、深煎りや長期熟成した葉においては正しいが浅煎りのバージニアではバイトの原因となるので注意が必要。また風味もだいぶ変わる。
序盤、火が安定するやいなや甘い香りと喫味が周囲を包む。青臭さは殆ど感じられずスムーズ&スイート、しっとりとしたパン・ド・ミを頬張ったような幸福感に満たされる。
良いストレートバージニアは、葉の品質、ストーブ、熟成の三拍子が揃って初めて成立するがゴールデングロウはこのバランスがとても良い。
中盤はやや青臭いアロマが出てくるが、同時に喫味に若々しい香ばしさが出てくる。サミュエルガーウィスの特徴で、甘さだけでないフローラルで複雑なアロマと風味だ。スロースモーキングしている限りはあくまでもマイルドだが、過燃焼気味になるとあっという間に牙を剥くので注意。舌にも来るが、どういうわけか喉を刺激する。
クライマックスは終盤。青臭さは消えスピード感が増してくる。バイト感も引っ込んでくる。甘さが引っ込んで葉巻のような感覚が出てくる。もちろん葉巻のそれとは決定的に違うが、土の香り、雨上がりのような空気感が柔らかに漂う。とても香ばしく豊かだ。
ストレートバージニアフレークにはダンヒルフレークという名作があるが、ダンヒルフレークが全く神経を使わずに喫えるのに対し、ゴールデングロウは非常に繊細な部分を持っている。味を引き出すのにはやや苦労するが「カチッ」と何かがハマる瞬間があって、一度そこに突入すると圧倒的な風味が押し寄せてくる。しかも喫う度に表情が全く違う。このテイストの情報量の多さは他のストレートバージニア葉とはちょっと比較にならないのではないだろうか。「甘い」だけがストレートバージニアと思い込んでいるとゴールデングロウの真価は分からないが、気づきさえすればこのtobaccoに飽きてしまうことはそうそうないだろう。
最後はやや渋みが勝って終わる。この渋みもまた、中盤の青臭さとは無縁の熟した喫味で好感が持てる。ウェットになりがちなため最後まで喫うにはややテクニックがいる。
舌荒れの危険性は大、合う飲み物は水。時間帯はデイタイム。なるべく味覚の鋭敏な時間帯がいい。ニコチンは強め、空腹時は避けたい。
日本の店頭で手に入るサミュエルガーウィスのフレークは9種あって、そのうち着香やブレンドなしのストレートバージニアを味わえるのは、フルバージニア、ベストブラウンフレーク、そしてこのゴールデングロウの3種。
この3種のストレートバージニアの位置関係は簡単に言えばストーブ(葉の加熱乾燥)と圧縮熟成の度合いで分けられる。
ゴールデングロウはその中でもっとも浅煎りで熟成も浅い。ゴールドバージニア(と銘打っている)というほどではないが、かなり素に近いバージニアの味が楽しめる。
青臭さはやや残るものの、バージニアとは本来こういう味わいのものだと教えてくれるような奥の深い味覚を刺激してくれる。
葉様はやや明るいブロークンフレーク。生葉の香りはまるでパンのような甘い芳香。
つまみ上げた葉はややしっとりしているが軽い。サミュエルガーウィスのフレークの中ではむしろ乾燥している部類に入るだろう。それでも開缶してから数日経ってからの方がストレスなく喫える。
少し手でほぐし、部屋の湿度に慣らしてから詰める。時間の目安はできれば30分以上。あまりほぐしきらずにかたまりも残しつつ詰めると火種も小さく済む。
ストレートバージニアに共通する欠点は「バイト」だ。相当気をつけてスロースモークしないと舌にきつい。それは舌荒れというよりも青臭さによる渋みとエグ味の刺激で、口腔内喫煙であるにも関わらず喉まで痛くなることさえある。
それ故神経質にドローしながらゆっくりと、しかも休み休み燻らせる事を余儀なくされる。バイトを最低限に防ぐためには火種を小さくすること。火種を小さくするためには「ラブ(ほぐし)」の度合いをなるべく少なくするのがいい。理想的にはフレークのまま詰めるのが良いが、乾燥と火持ちの兼ね合いもあるのでいろいろ見極めながらコツをつかむ必要がある。ちなみに火付き火持ちを気にするあまり念入りに揉むという方法もあるが、深煎りや長期熟成した葉においては正しいが浅煎りのバージニアではバイトの原因となるので注意が必要。また風味もだいぶ変わる。
良いストレートバージニアは、葉の品質、ストーブ、熟成の三拍子が揃って初めて成立するがゴールデングロウはこのバランスがとても良い。
中盤はやや青臭いアロマが出てくるが、同時に喫味に若々しい香ばしさが出てくる。サミュエルガーウィスの特徴で、甘さだけでないフローラルで複雑なアロマと風味だ。スロースモーキングしている限りはあくまでもマイルドだが、過燃焼気味になるとあっという間に牙を剥くので注意。舌にも来るが、どういうわけか喉を刺激する。
クライマックスは終盤。青臭さは消えスピード感が増してくる。バイト感も引っ込んでくる。甘さが引っ込んで葉巻のような感覚が出てくる。もちろん葉巻のそれとは決定的に違うが、土の香り、雨上がりのような空気感が柔らかに漂う。とても香ばしく豊かだ。
ストレートバージニアフレークにはダンヒルフレークという名作があるが、ダンヒルフレークが全く神経を使わずに喫えるのに対し、ゴールデングロウは非常に繊細な部分を持っている。味を引き出すのにはやや苦労するが「カチッ」と何かがハマる瞬間があって、一度そこに突入すると圧倒的な風味が押し寄せてくる。しかも喫う度に表情が全く違う。このテイストの情報量の多さは他のストレートバージニア葉とはちょっと比較にならないのではないだろうか。「甘い」だけがストレートバージニアと思い込んでいるとゴールデングロウの真価は分からないが、気づきさえすればこのtobaccoに飽きてしまうことはそうそうないだろう。
最後はやや渋みが勝って終わる。この渋みもまた、中盤の青臭さとは無縁の熟した喫味で好感が持てる。ウェットになりがちなため最後まで喫うにはややテクニックがいる。
舌荒れの危険性は大、合う飲み物は水。時間帯はデイタイム。なるべく味覚の鋭敏な時間帯がいい。ニコチンは強め、空腹時は避けたい。
- 生葉芳香 弱←○○○○★○○○○→強
- 甘 み 弱←○○○○○○★○○→甘
- 味の濃淡 淡←○○★○○○○○○→濃
- 熟成感 若←○○○★○○○○○→熟
- アロマ 淡←○○○○★○○○○→濃
- 満喫感 弱←○○○○○★○○○→強
- 舌アレ度 弱←○○○○○○○★○→強
- 火持ち度 悪←○○○○○○★○○→良
- 常喫可能 無←○○○○○○○★○→有
- 個 性 弱←○○○○○★○○○→強
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