ピーターソン・アイリッシュ・フレーク
使用葉:ヴァージニア、バーレイ種、ケンタッキー
原産国:デンマーク(OEM)
価格:1750円/50g(2014)
ピーターソンはアイルランドのパイプメーカー。パイプ葉も出していることは知っていたけれど横目で眺めていただけ。
たまたまフレーク葉を切らしていた時に、少し深めの何かを欲しいなとタバコ屋さんに入ったらこれが目についたので試してみることにした。
葉様は綺麗に揃ったシート状のフレーク。色はとても濃い褐色。深煎りにストーブされているとのこと。生葉の香りはとてもフルーティで赤ワインのような渋い甘い香りがする。加香はされていない。
当初、あまりに綺麗に揃ったシートだし湿気もそれほどでもないので、ダンヒルフレークのように喫えるかなと思って無造作に折って詰めて喫ってみたが、喫味はパンチがあっていいが火付きや火持ちがどうも微妙にうまくいかない。
カタログには「よく揉みほぐして」とあったのでそれで試してみると、火付きも火持ちも良いが今度は味がぼやける割に燃えが速く、またニコチン感が急激に来すぎてこれもなんだかしっくり来ない。
そこで奥の手、大きめに縦に裂いてキューブで喫うと、初めてこのtobaccoの良さを存分に味わうことができた。この手の葉はキューブにしてじゃらじゃらと詰めるのが本当によく合う。キューブはそれほど細かくなくていい。(自作キューブカットについてはこちらを参照)
ノーマルな19cmボウルなら、シート半分ぐらいがちょうどいい。
序盤、深煎りされた葉らしい渋めの煙。甘みは思ったより少ないが癖のない喫味。アロマは熟成香が嗅覚を刺激する。発酵葉とストーブ葉のハーモニーを感じる。
中盤はニコチン感が非常に強くなる。喫味が爽やかでいながら時折こっくりと心地よいアロマに包まれるので調子に乗ってふかしていると頭がクラクラしてくる。
あまり火持ちを気にしたりせず、消えたらしばらく休んでから再開したほうがいいかもしれない。
終盤はストーブドフレークの常で熟成香が極まり名残惜しさと深い余韻を残して終了。
全体的に特筆すべき強い個性を持っている訳ではない。ただ、とても爽やかさでありながらなかなか味わい深いアロマを持ち合わせており、それは後半になればなるほど深くなる。気が付くとこのtobaccoの魅力に取り憑かれて一日こればかりという日もあった。
誰にもおもねらない。真面目に奇をてらわずに理想的なパイプ葉を作るとこうなりますよというような静かだが強い主張を感じる。
例えばヴァージニアの青臭さや若いミクスチュアのタバコ臭さが苦手で、差し引きなしのプレーンなパイプ葉を求めているなら間違いなくベストチョイスの一つになるだろう。ただし甘みは少なくキックが強く渋いtobaccoだ。
舌荒れの危険性あり。ニコチン強め。ベテラン向き。慣れれば常喫性は高い。
時間帯は空腹を避けて。合う飲み物は紅茶、ウィスキーなどの蒸留酒。
- 生葉芳香 弱←○○○○★○○○○→強
- 甘 み 弱←○○○★○○○○○→甘
- 味の濃淡 淡←○○★○○○○○○→濃
- 熟成感 若←○○○○○○★○○→熟
- アロマ 淡←○○○○★○○○○→濃
- 満喫感 弱←○○○○○○○★○→強
- 舌アレ度 弱←○○○○○★○○○→強
- 火持ち度 悪←○○○○○○★○○→良
- 常喫可能 無←○○○○○○○★○→有
- 個 性 弱←○○○○○★○○○→強
0 件のコメント:
コメントを投稿